スコタコはでかかった、そして天野はすごかった

今年の黄金週間は飛び飛びに平日が紛れ込んでいる為、
有給とってブッチで遊びまくるぜっていう剛毅な方も居れば、
のほほんと合間合間の仕事を通常より2割減で手抜きしつつも表面は「ちゃんとやってますYO!」と
自己主張してる方もいらっしゃるようですが、皆さんはどう?
俺は……まぁ、後者になるのかな?手抜きはしてないんだけども、
営業に行く先が休みだったりなんだりで結局開店休業中みたいな形になっているわけで。
 
で、3から5までは黄金週間の中。天気にも恵まれて絶好の休みだったわけですが……
俺は2の夜から4までぶっ通し、寝食忘れて溜まってたビデオとDVD消化してた(爆死)
気付いたら4日の夜でしたよ、マジで。馬鹿じゃないか、俺。
で、5日に等身大スコープドックブルーティッシュカスタムと天野喜孝展「マニエラ」を見に東京へ出ました。
まずは水道橋にスコタコカスタムを見に。場所は小学生時代、四谷大塚に通っていたときに何度も通った道だったので、
迷うことなく到着できました。会場内はパーテーションで区切られており、
スコタコエリアは一切写真撮影不可。もう一方は今までの作品を展示してありました。
今までの作品は楽器とオブジェの融合のような、ちょっと前衛美術ぽい雰囲気の物が多かったですね。
ただ、その一つ一つが温かみがあって、非常に興味深かったです。
そしていよいよスコタコエリアへ。パーテーションを通してすら、そこの空気が違ったんで、
どうなってるのかと思って覗いてみたら……目は皿の如く開き、顎は外れんかのごとく開くほど、
想像を絶した大きさをもってそこに立っていましたよ。
全高4mの鋼の巨人が立ってるんですよ。そこも削られたり、叩かれたりした後が余計に実感を持って襲い掛かってきて。
こんなんが戦場を群を成して地平線を埋めるが如くに現れたらそりゃ戦意も何も喪失するわ、と思った。
この作品には『機甲猟兵』という兵科が登場するんですが、彼らは対ATライフルと自らの肉体でこれに立ち向かうという、
悪夢のような兵科なんですが、間違ってもこれにだけはなりたくない、と誓いましたね、マジで。
 
その後、上野は上野の森美術館に移動、天野喜孝展「マニエラ」を見ましたよ。

チケットも買っていざ中へ。もうこの段階でワクワクが止まらない状況でした、俺。

久々に展示された作品や新作も多数あり、見応えのある展示でしたよ!!
生原画を間近で拝見すると、画面からだけでは見えない小さなこととかが見えてきますし、
こういうのは非常に嬉しいです。
それを見て気付いたのは、デッサンで描いた鉛筆線を消さずにそのまま利用していること。
俗に「タツノコ描き*1」と呼ばれている技法なのですが、
それをそのまま絵に応用してるんですね。
特に初期の絵にこれは顕著でした。現在はさほどタツノコ描きは見られないものの、
服のしわやら、小さい影など、やわらかな雰囲気を出すのに役立ってますね。
また、絵の具の使い方も通常とは大分違う感じがしました。
特にそれは油彩に顕著でしたね。通常、油彩だと絵の具をキャンバスに載せていく感じで描くと思うのですが、
天野さんの場合、水彩絵の具の如くに薄く延ばす感じなのですよ。
また、アクリルを使った作品は、筆ムラを髪の流れや目の表情作りに利用していたりと、
自分の絵を描くことに関しても勉強になることが多く。
また、新作の「花と蛇」の一連の作品もエロスは感じましたがHではないんですな。
そういうところも含めて凄いな、と感じましたよ。

どちらももしお時間が取れるようでしたら是非行くべきですな。
スコタコ展示は13日まで、マニエラは10日までです。
行きたい方はお早めに。

 

*1:タツノコプロで行われている、影指定をも一緒に下絵に書き込む手法。影の部分を斜線で表す独特の手法からこう呼ばれる